帰路はゴールドコーストにてトランジット。
着陸後、建物までの移動は徒歩でした。
シドニー空港とゴールドコースト空港との対比は、その大きさの違いについて、那覇空港と昔の石垣空港との対比とよく似た感覚です。
こじんまりとしたその空港から20分ほど歩くと、そこにはこの旅随一のビーチがありました。
シドニーの旅のその後に、素晴らしい浜辺というオプションが待っていたのです。
ただひたすらだだっ広く、のっぺりと横に長く、余計なものはなにもなく、行き過ぎる人もほとんどなく、視界に入る色は青、白、緑。そこに、澄んだ強い光。
ごく緩やかなカーブを描く、遥か遠くの水平線。
これまでに訪れたビーチのなかで一番イメージが近いのは、波照間島のニシ浜です。
真っ白で細かい砂は、踏みしめるときゅっきゅっと音を立てます。
乾いてさらさらとして、肌についてもすぐにぱらぱらとはらい落とせます。

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海に向かって左手の沖、弧を描いてまわりこんだ岸にそびえる高い高いビル群。

その最上階から見てみたら、美しい浜辺はどのように映るのだろうと思いを馳せました。

旅の間に出会った人々や、見た景色、感じたこと、考えたこと、その感触のすべてが、この砂浜の風景に溶け、確かなものとして胸に刻まれたように感じました。