カテゴリー: ライフスタイル (4ページ目 (7ページ中))

邂逅

[nikon d70 af-s nikkor 300mm 絞り優先オート f6.7 1/2000 iso1600 wb オート ピクチャーコントロール ビビッド]

「はじめまして」

”Nice to meet you”

2隻は出逢い、互いの起こす波を物ともせずに、しかし確実に干渉し合いながら、ゆっくりと向かい合っているように見えた。

波紋はごく緩やかに広がりゆき、海中の生き物たちを揺らめかせただろう。

夕刻、静かに、そしてダイナミックに世界を終えるシーンを映した気がした。

明朝、同じようで全く新しい陽が射す海辺。一期一会。

ご来光 ーThe Sunrise on New Year’s Dayー

2017年、元旦。
中部国際空港セントレア、スカイデッキにて撮影。
願い事をしなくても向こうから惜しみない力が注がれるようだった。
場所の取り合いのちょっとしたざわめきも、一瞬で消えた。
陽がのぼるのを見るだけで、人々の顔にいいものが現れた。
やっぱりすごい、海沿いの太陽。
幸先のいい、初日の出。

[nikon d70 af-s nikkor 68mm 絞り優先オート f11.0 1/500 iso 200 wb オート ピクチャーコントロール ビビッド]

 

 

スターフライヤーの漆黒の機体は凛として美しい。
機内もそれに相応しく上質で、快適だ。
洗練された旅客機は毎日6便、中部と福岡を結び羽ばたく。

雨ものをひとつ

2016年10月、渥美半島にて。

[nikon d70 af-s nikkor 220mm 絞り優先オート f5.6  1/750    iso 200 wb オート ピクチャーコントロール ビビッド]

雨の日にしか撮れない景色がある。

image

晴れ間を待つ蕾

image

波の形、一期一会

image

クエスチョンマークみたいな流木

愛機のレンズの向こう側に続く、未知の道。

山の上、海の向こう、足元の花。

taking a nap

もう1年とすこし前、西オーストラリアのパースにて。
暑いあつい、うだるような灼熱の大地、固有種を集めたワイルドな動物園。
カンガルー、まどろんで休憩中。
慣れてても暑いよね。
黄緑色、ライトグリーン。光が透けて、涼しそうな木陰。

動物はよくわかってる、休むこと。傷を癒すこと。魂を回復させるすべ。
人間もよく知っている、ふかふかのベッド、温かいスープ、ぴかぴかの笑顔。

new_relax time

Life beside the Sea

大きなベッドに、天蓋はあってもなくてもかまわない。
大人でも3人から5人は眠れるサイズといってもいいだろう。
部屋はだだっ広く、天井は高く、窓は大きく。
すぐそとにはクワズイモ、アレカヤシ、そのほかのヤシやシダ類が生い繁り、まるで窓枠を額縁にした絵画のよう。
この部屋にいると、まるで屋外にいるみたいな気分になる。
少し高台に位置していて、潮騒までは聴こえない。
大型客船の汽笛は聴こえる。

古い木で造られた長い階段を下ると、両脇の明るい黄緑色の茂みの間から砂浜がのぞく。
どこまでも白く、眩しい。
素足になってそっと降り立つ。
サンゴのかけらでけがをしないように、そっと歩く。
グラデーションの青緑を遠目に、波打ち際まで近づく。
カモメが飛ぶ、小魚たちが煌めく、アダンの葉が揺れる。

呼び声が聴こえた気がして振り返るが誰もいない。
気のせいかと向きなおすと、波間に仲間たちが浮かんでいるのが見える。
ショートボード、ロングボード、ボディボード。
飲まれては立ち、立っては飲まれを繰り返し、そういう生き物のよう。
すべるように、乗れたとき、その画を逃さない。
ファインダーを合わせる。
シャッターを切る。
連写。
レンズのなかのその人と目が合う。
笑顔。
とても大きな、明るい。
ピントが合う、すべての。
ベストショット。

裸足の足裏の砂が、やさしい波に持っていかれる。
ふいに、よろめく。
持ち直し、カメラをななめがけにして、木の根に腰かける。
その目の高さで、もう一度愛機をかまえる。
今度は広角で。
仲間たちが、光る波間で宝物のようにきらきらと輝く。
それをとらえて瞬間を刻もうとする自分もまた、南中する陽の光にこれでもかというほど焦がされている。
左手に持つペットボトルが汗をかき、なかのレモン水も光を集める。
ごくりと一気に飲み干して、立ち上がる。
鳥の声が響く、高く、長く。
空腹に、すこし遅めのランチを想う。
タコミートをサンドイッチにしてもう一度出直そう。
腹ぺこの彼らに、美味なる糧を。

存在すらも忘れていた電話が鳴る。
遠い故郷の国から、懐かしい声が届く。
そこにもまた仲間たち。
南の風を衛星を経て、伝える。
声に色がつく。
明るい、きれいな色が。
耳からその色を摂取する。
存分に吸って、電話を切って、今度ははき出す。
元気の出ることばと一緒に。

「ごはん持ってくるねー!」

波間から、仲間たちが親指でサイン。

屋外のような家に、駆けもどる。
とても短い道すがら、何度かシャッターをきりながら。

« Older posts Newer posts »

© 2024 HAPPY TORTILLA

Theme by Anders Noren上へ ↑